アドバイザーのご紹介
プロフィール

多川 政弘 先生
専門医
小動物外科、麻酔科・軟部外科
略歴・資格
- 獣医学博士
- 日本獣医生命科学大学名誉教授
- 日本獣医畜産大学 卒業
40年以上の臨床経験を生かし軟部外科・麻酔を中心に診療を行っております。
麻酔科

麻酔にあたってのお願い
麻酔を使用する手術前には、動物に絶食や絶水が必要です。絶食は手術前日の晩御飯を最後とし、絶水は手術の数時間前から行います。これらの措置は、手術中に吐き気や嘔吐を引き起こすリスクを減らすために行われます。絶食・絶水の遵守は手術の成功につながりますので、飼い主の皆様にはご理解とご協力をお願いいたします。絶食・絶水が不十分な場合は、手術を延期させて頂くことがあります。
麻酔科での取り組み
局所麻酔
手術中や診察時に局所麻酔を行うことがあります。局所麻酔は、特定の部位を麻酔するために使用されます。また、局所麻酔は痛みを緩和し、手術中や治療中に動物のストレスを減らすことができます。具体的には、皮膚や筋肉に注射する方法が一般的ですが、局所麻酔の種類や使用する量は、動物の種類や状態に応じて異なります。専門の麻酔医師が慎重に評価し、必要な処置を行います。
麻酔カルテ
麻酔科専門の医師が担当し、手術前に必ず麻酔カルテを作成します。麻酔にはリスクがあるため、患者の種類や体重、病歴、血液検査結果、用いる麻酔薬の種類や量、麻酔中の患者の状態などを詳細に記載します。これにより、麻酔中のトラブルを最小限に抑え、安全かつ効果的な麻酔を行うことができます。麻酔カルテは、患者の健康状態を把握し、適切な麻酔管理を行うために欠かせない重要な情報源です。
Soft tissue surgery
軟部外科
軟部外科は、皮膚や筋肉、脂肪、靭帯、腱などの柔らかい組織の手術を行う診療科です。外傷、腫瘍、関節疾患、先天性の異常など様々な症状に対して手術を行い、動物の健康をサポートします。また、手術後のリハビリテーションや痛みのコントロールなども行います。専門的な知識や技術が必要な診療科ですが、飼い主の皆様にも十分な説明を行い、安心して治療を受けていただけるよう努めています。

軟部外科の主な症例
- 骨折や関節脱臼
外傷による骨折や関節脱臼の修復手術。骨折部位に固定器具を用いることもある。 - 腫瘍の切除
良性・悪性の腫瘍を切除する手術。周辺組織の取り除きや再建を行うこともある。 - 喉頭狭窄症の手術
喉頭の狭窄が原因で呼吸困難が生じる場合に行われる手術。喉頭の開放や狭窄部位の切除などが行われる。 - 結石の除去
尿路内の結石を除去する手術。腹腔鏡を用いた手術が一般的で、腎臓や膀胱から結石を取り除く。 - 膝蓋骨脱臼・靭帯損傷
膝関節の脱臼や靭帯損傷の手術。再建手術を行うことがある。 - 股関節形成不全の手術
股関節が正常に形成されず、歩行困難を来す場合に行われる手術。人工股関節置換術が行われることもある。 - 乳腺腫瘍の摘出
犬や猫の乳腺腫瘍を摘出する手術。周辺組織の取り除きや再建を行うこともある。 - 肝臓腫瘍の切除
肝臓の腫瘍を切除する手術。部位や大きさに応じて、肝臓部分切除や全摘出手術が行われることもある。 - 神経障害の手術
椎間板ヘルニア、脊髄症、脊髄外傷などの神経障害の手術。椎間板切除や神経修復術、脊椎固定手術が行われることもある。